デート商法に乗って

ある日曜日、有楽町にいたところ、アンケートをお願いしたいということで、女性に声をかけられた。

もちろん、中身のないくだらないアンケート。何になるのか、とても想像がつかない。

そこそこ寒い中、その子と30分ほど話した。内容は思い出せない。

彼女のおそらく仕事用であろうiPhone4c(ホワイト)と番号交換をした。
メアドは交換してない。だから、ショートメッセージを送られてくる。残念だ…

以前、有楽町でアンケートに協力したときの女の子は、自分の会社の名刺をくれ、信じるならば身分を明かしてきた。普通である。

今回の彼女は一切なかった。怪しい。とても気になる。

以前の子は、僕が惚れすぎて、“結婚してほしい”って連発しすぎたせいか、アンケートのお礼に夜電話すると言われたけど、連絡がなかった。
今回も好きになっちゃったつもりにしたけど、ゆるく我慢した。ちなみに、顔は今回の方が好みだ。

アンケートでお礼の電話をしたいとかで連絡先を聞いてくるのは、勧誘の始まりである。希望しないなら、断固拒否するべきだ。

その夜、本当に電話がかかってきた。
ターゲットにされて、ちょっと嬉しい。

普通に雑談だが、アメとムチですね、「オーバーちゃんがなに考えているかわからない」と「オーバーのことがわかった気がする」という非論理的な展開。
俺は、下半身丸出しで、高反発マットレスに横たわって電話してるなんて、向こうは知る由もないだろう。

とどのつまり、こうだ。

・私は、ライフプランニングの勉強をしている
・オーバーとプロの人がお話しするのに同席して勉強させてほしい
代官山の事務所に来ればいいんだよ!

そして、また木曜日に電話してくる話になった。
もちろん、中身がない会話だが、同じく勉強中的な人が同席したいらしい。3Pだ。

木曜日までの間に、当初日曜日の予定だったことが、土曜日に変更になったため、日曜があいた。
代官山とか行ったことなくて死ぬほど面倒なのだが、元気を出して日曜に事務所に行くって話になった(爆)

当日も大変である。14時代官山だが、まず10時くらいに電話をしてくるのである。
致し方ない。彼女はドタキャンされないことが仕事なのだ。
その電話で、電車に乗ったら電話してねなんて要求するのだ。

俺は、電車の中で電話する人が、無条件で嫌いな人ランキング暫定1位なのに、それを強要するのだ。
こちらから電話はしなかった。
しかし、ショートメッセージには応答してしまうマメさが辛い!

波状電話攻撃により、出発がギリギリ。
途中、マカロンを買って点数を稼ごうと思ったが、ガチで遅刻しそうなのでやめた。
(もっとも、遅れたところでどうでもいいのだが…)

日比谷線で中目黒から東急に乗り換えるのだが、結局渋谷方面の急行に乗ってしまい、代官山をスルー。
結局、約束に15分遅刻した。

昔からこう言うだろう。

やる気がないと、遅刻する

彼女はちゃんと駅で待っていた。

逆ナンパ(アンケート)されたときより、かわいい。
親密になったと、俺が思い込んでいるのだろう。

なんか坂を下ると、同席するって話に出てきた女性がいた。
当然美人だ。
美人ゆえに、デート商法だという疑惑を強める俺。葛藤!

8分くらい歩いて、事務所に到着。美女たちには、「30分歩く」と言われたが、歩くのが速かったのだろう。

入り口近くにある会議室(?)的な部屋に通される。
暖房が効いて暖かく、乾燥している。

飲み物を用意してくださる。優しい。
ただ、俺には選択権がなく、レモンティーだ。

なんかよくわかんねえけど、“人気でなかなか予約が取れない人”が、僕のライフプランニングをやってくれるらしい。
やっぱ美女(軍団)じゃないんだ…

ガチャガチャしているうちに、予約を取れない人が入室。
あまり事務所にいないそうなので、「やっぱり、海外出張が多いですか?」的なことを、真顔のふりをして聞いてみると、相手はきょとんとしていた。ちなみに、東京都内にはいるらしい。なんだそれ!

名詞をもらった後、プライバシーの保護について万全だと自信をもっておっしゃるので、名刺をじろじろ見ながら「プライバシーマーク取得されてないのですか??」と指摘したら、マークの存在を知らないようだった。
もっとも、情報管理が徹底していることを客観的に示せるマークなので取得してないことが問題ではないのですが、得体の知れない人が言うことを会ったその日信用するのはガッツがいるので、ぜひ検討してほしいものです(棒

ということで、「貴殿の質問には、俺の判断で答える」と宣言し、収入に関することは全て答えなかった。

今では後悔している。収入のことを答えないことで、ライフプランニングを立てるのが困難になったらしいのだ!

予約の多いお兄さんは退席し、美女ふたりに囲まれる時間の到来。

かみ合わない会話を堪能し、なんかよくわかんないけど、彼女は「オーバーのために、ライフプランニングをやってほしい」ということをおっしゃる。

僕は、ライフプランニングなんか必要ないという態度を表明した上で、「ハニーの勉強になるなら、やる」と伝えました。
僕はこのとき、どうせデート商法なんだから、こちらから継続の要件を出せば飛びつくと思いました。

しかしですよ、このやりとりは不成立になり、僕は帰ることになりました。

僕は彼女を見直しました。
デート商法に熱心なのではなくて、本当に俺のためにライフプランニングを考えてくれたのかも知れないと。
まぁ、もう面倒になったのでしょう。ずっと互いの主張がねじれているので。

帰りの見送りは、美女ふたりでした。
予約取れないおじさんは、見送りに出てきませんでした。

そして、終わったら僕に渡してくれる個人情報(らしいもの)を書いた紙は、もらえませんでした。
僕は気がついていましたが、、あえて自分からはくれとは言わなかったですね。対応が徹底されていない証拠です。

後日、ショートメッセージで、“個人情報を書いた紙をもらいそびれたので、取りに行くのはいつがいいか”聞いてみたら、謝罪と破棄する旨の返事がありました。

その後は、、コミュニケーション取れてないっす。

僕は、間違ってしまいました。

もっと、ちゃんと、足を踏み入れるべきだったのではないかと。

どこかのタイミングで意味不明な(高額の)コンサルタント料を請求されるのは、怖かったのです。

もっと話が進展すれば、きっとこじつけで、僕の幸せのために、不動産を進めてくれたと思います。
そのときにプロポーズしたかった!

今回、結果として、彼女にとって、デート商法のスキル上げにも、ライフプランニングの勉強にも、僕は役にも立てなかった。
また、誘ってくれないかな。。(爆)

自分の無能さ、無力さ、自責の念に溢れています。

ひとつ言える。
無駄だったと。

それでは。