超越

忙しかった。
営業時間が過ぎ、問題が起こったことがわかった。
その問題は、圧倒的に僕の思考を奪い、絶望した。
最終的な運命は、週をまたいで判明することになった。
この日は、ほとんど同日にもらった仕事を行うことになった。
その忙しさは、僕にとって人のために働いているという、誇りすら感じさせた。
でも、それは妄想だったようである。
起きた問題は、正直、私が知る範囲を超えた出来事であった。
しかし、きっかけとなった電話が、私にかかってきていれば。
想像力の欠如。それが、私かもしれない。
知り得なかった事実。これがあまりにも大きかった。
僕が知っている範囲のことであれば、さすがに対応できたことである。
でも知らなかった。
僕は何も知らない。知らなかった。
自分の無力さを強く感じた。
誰が悪いとかそういう問題ではない。
今の僕は、まだ人の役に立つ器と中身がないという、ただその事実だけが残った。