財閥の渡り歩き

昼、上野に移動し、大徳川展だっけ、そこに行こうとしました。
お昼を食べた回転寿司ですが、僕の経験上、もっとも最低だと言っても過言ではないものでした。
上野公園は実に複雑な社会を構成しているということを見ながら、博物館に行く途中の噴水。
架け橋

写真ですと微妙な感じですが、虹が見えたのでデジタル画像に変換しました。
博物館の外観

いざ博物館に着いてみますと、入館までの待ち時間が80分という驚異的熱狂状態だったので、割とあっさりやめました。
いったい何をまっているのか、長蛇の列を作るおそらく公園の住人を横に、偉大なる先輩がデートしたというムンク展を通り過ぎ、神田に移動しました。
元々鑑賞計画からドロップアウトした三井記念美術館に行くためでございます。
ここには、以前ひな人形を鑑賞に来たのですが、今回は別の特別展ということで、安宅英一の収集物=安宅コレクションをやっているということでした。
倒産する以前は、財閥に対抗するくらいの力を持ったとされる商社:安宅産業の親分のコレクションです。
国宝が2点、重文が10点くらいだったか、合計120弱の陶磁器が展示されていました。
歴史的には、商社の財政を圧迫したといえるコレクション…
久しぶりに目にする国宝という価値。
そして、何よりもいくつかのコレクションにつけられた、入手に関してのエピソード。
良くも悪くも、安宅英一という安宅産業に降臨し続けた人物の熱意というものを感じ取ることが出来ました。
収集への意欲は、他に大事なものを失わせたのでしょうかね。
しかし、どんなに優れた人間であっても、この世のすべてを手に入れることは出来ないという現実を考えると、当然の道だったのかもしれません。
コレクションのほとんどは、展示の解説から理解できるように、住友に流れていったようです。
歴史的に、住友商事との合併という話もあったみたいですけどね。
破綻後は伊藤忠に引き継がれたというわけですが。
背景を知ると、何とももの悲しさも感じるものでした。

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